嵐絞りとは
嵐のときの雨のような細かい斜めの絞り模様が特徴で明治時代以降に生まれた他の有松絞りにはない技法
幕末期、有松絞りは衰退期を迎えた。1876年から1879年の間に鈴木金蔵氏により嵐絞り(当時は新筋絞りと
呼称)が生み出された。
嵐絞りは1895年(明治28年)には発展技法が生まれ、その種類は最盛期に100種類を超えた。有松絞りにとって
革新的な発明であった。
シンプルで繊細な意匠は現在の感覚から見てもモダンで、バリエーションの豊かさも他の有松絞りにはないのも
魅力である。
他の絞りとは制作過程が異なり、近年では arashi shibori として海外の絞り作家に広がっている。
現在の有松には職人はおらず、伝統的嵐絞りの復元が可能なのは、絞り作家の早川嘉英氏のみである。
(上田香 学術論文「嵐絞り」の盛衰に見る伝統工芸における新技法の必要性と課題より参照)
藍の歴史
藍は、人類最古の染料です。インダス文明の遺跡から藍染の染織槽が発見され、エジプトのテーベ古墳から
ミイラの巻布に藍染がつかわれており、これが世界最古の藍染の布とされています。
蓼愛の葉を100日かけ発行させ「宿毛」を作り、それを「ふすま」「石灰」「灰汁」「酒」などと共に
発酵させ、その液の中で染める「天然灰汁発酵建」という技法は、世界に類のない染色技法です。
早川嘉英 嵐絞り 作品一例
※画面クリックで拡大画像が開きます。